「小説なんて読む意味があるの?」
この問いかけに、多くの人が「もちろんある」と答えるかもしれません。
確かに、小説を読むことには様々な良い効果があると言われています。小説の中にはたくさんの知識が詰め込まれていて、想像力を豊かにし、語彙力を向上させ、他者への共感能力を高めるなど、数々の利点が挙げられます。
しかし、本当にそうでしょうか?
実用性を重視する人からすれば、小説は単なる作り話に見えるでしょう。知識や情報に対する根拠が曖昧で、信憑性に乏しい。取っ付きやすさはあるものの、ビジネス書や専門書のほうが体系立てて網羅的に学べ、信頼性も高いでしょう。
語彙力を鍛えるなら、ニュースや専門書で十分かもしれません。現代の標準的な知識で読めることを前提とされていますので、標準レベルの語彙を身に着けるには最適に思えます。同時に仕事に役立つ知識や情報を得られると考えれば、とても有意義だと感じられます。
想像力を育みたければ、映画やマンガでも良いのではないでしょうか。短時間で終えられますので、より多くの物語に触れられます。じっくりと物語の展開を追う小説は、非効率に思えます。
これらの考えは、決して的外れなものではありません。忙しさの中で、効率を求めるのは当然です。楽しむための読書ならともかく、学びや成長を期待して小説を読む意味はないようにも思えます。
ですが、そんなことはありません。小説には、他のメディアに引けを取らない、自分を成長させる効果が、確かにあります。
この記事では、小説が仕事や人生の役に立つ理由を解説します。
・小説でなくてはならない理由
・小説を読むことで成長できる点
・より効果を高める読み方
小説好きの方も、小説の効果に疑問を感じている方も、ぜひ最後までお付き合いください。きっと、新たな視点を発見できるはずです。
読書が人生を変える力になるよう、お手伝いをさせてください。
小説には他のメディアには無い魅力がある
現代には、書籍、映画、テレビ、マンガ、Youtube、インスタグラム、Xなど、様々な情報メディアが存在します。そんな中で、小説は古典的と言えます。古臭く、時代遅れのメディアと考える方もいるとしたら、それは否定します。小説には、他のメディアにはない独自の優位性があるのです。
絵や声のない小説では、自分自身を物語に投影することが容易である。
小説には情報量が多く、特に心理描写では圧倒的な優位性がある。
想像する余地の多さが大きなメリットとなる
小説最大のメリットは、顔も声もないことです。
何を言ってるんだと思われるかもしれませんね。これは一見すると欠点のように思えるかもしれませんが、実はこの特徴こそが小説の魅力を、最大限に引き出すのです。
ライトノベルなどの例外もありますが、基本的には、登場人物のイラストや写真はない場合が多いです。文章では説明されますが、そこから想像する姿は、読者ごとに異なります。外見や声が絶対的に示されていないからこそ、読者は自由に想像を膨らませることができます。
主人公の顔立ちを自分好みにイメージしたり、心地よい声を想像したりすることが可能なのです。この自由度の高さが、唯一無二の体験を生み出します。
『想像の余地』があることで、自分自身が主人公になった気持ちで物語を読むことができます。主人公の悩みや喜びをより身近に感じ、まるで物語の中に入り込んだかのような没入感を味わえるのです。
自分に合った、深く没入できる作品と出会ったときは、その物語の当事者だと錯覚することすらあります。そのときは、疑似体験とも言える経験を得ることができます。
映画やマンガなど、視覚的・聴覚的な要素を強く意識させられるメディアでは、そこまで没入するのは難しいです。
読むのに時間がかかるのには理由がある。豊富な情報量と濃密な心理描写
小説のもう一つの大きな利点は、その豊富な情報量です。
映画で2時間で伝えられる内容でも、小説で読めば10時間くらいかかったりします。その時間の長さは小説のデメリットのように思えるかもしれません。ですが、時間がかかるのに正当な理由があるとすれば、メリットにもなりえます。
なぜ時間がかかるかを考えてみてください。セリフだけなら、かなりの早口でない限り、役者が演じるのを聞くより、文字で読んだ方が早いです。にもかかわらず小説に時間がかかるのは、それ以外の要素に多くの時間を割いているからです。
映画がセリフと間(ま)に重きを置くのに対し、小説は心理描写・情景描写に多くの時間を費やします。絵があれば、目で見て理解できる情景や、役者の演技や人物の表情で表現される心の動きを、小説ではひとつひとつを文字で読むことになるので、そこで時間がかかります。物語の結末を知りたい方にはもどかしく感じられることでしょう。
ですが、特に心理描写の濃さは、小説ならではの魅力です。
登場人物の心情の機微や、複雑な思考過程を丁寧に描くことで、読者はより深く人物を捉え、理解することができます。登場人物の苦悩と決断までの過程をはっきりと知ることができるので、人の心の奥底を深く理解できるのです。
読むのに時間がかかるのは、情報が深く、細かく表現されているからなのです。
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小説を読むことで得られる4つの成長効果
小説にはほかのメディアにはない魅力があることはわかっていただけたかと思います。
それが、どのような成長を促し、仕事や人生に役立つと言えるのでしょうか。
・共感力が鍛えらえる。
・論理的思考力が育まれる。
人間関係において最も重要な共感力が鍛えられる
会社で求められるのはどのような力でしょうか。
仕事に直結する技術や知識、資格などはとても重要です。仕事のためにスキルアップをと考える方は、資格の勉強や、スキルの向上を目指すことが多いですが、大切な要素はほかにもあります。
仕事は人との繋がりで行われます。客と対話する営業職や接客業でなくとも、社内の人間関係というのは避けて通れません。自分ひとりでできることというのは案外少ないもので、人間関係の円滑さが仕事の成否に直結することは多々あります。特に、あなたが部下を持つ立場となれば、共感力の重要性はさらに増します。
他人に共感するのは容易ではありません。
育った時代が違う、環境も違う、性別も違う、国籍も違う。それどころか、同じ人でも、場面ごとに見せる顔は異なります。職場での顔と家族に見せる顔、友人に見せる顔は異なります。それが、その日の気分や話す相手、年齢や環境の変化などの要因で常に変化しています。
そんな人たちに共感するためには、自分の中にどれだけの引き出しがあるかが重要となります。いろんな人たちの喜びや悩みを、小説特有の没入感で体験することで、引き出しは増やすことができます。
昨今は多様性の時代と言われ、個人の価値観が尊重されます。以前はマイノリティ側が合わせることが当たり前とされていましたので、『常識的』という価値観だけを身につければやっていけたかもしれません。ですが、現代はすべての個性を等しく扱い、理解し、尊重することが重要となります。
それはとんでもない難業です。自身の体験で知ることができるのは、同年代、同姓、同郷など、自分に近い属性の人たちが中心となります。属性が遠くなればなるほど、そもそもの接点が少なく、理解は難しくなります。仮に接点があっても、うわべだけの付き合いでは多くを学べません。本音を語り合える仲になるためにも共感力が必要になるので、無理ゲーと嘆きたくなる難易度です。
小説では様々な属性の人たちが主人公となります。あなたとは関係の無い、多面的で多様な価値観を持った人たちです。小説ではそんな人たちの、現実世界では聴くことができない本音を、心の動きまで含めて、詳細に描いてくれています。
いろんな人がいる、様々な個性があると頭ではわかっていても、本当に理解するのはとても難しいことです。個性を理解するには、個性に合わせた尺度が必要になります。尺度が少ない人は、本人に自覚がなくとも、自己中心的な人物に見えてしまいます。問題の表面だけを知り、理解したつもりになっていても、人間関係はうまくいきません。
小説なんて誰かが作った偽物の人間だろ、と言われれば、その通りです。ですが、個性は人の数だけあり、移り変わっていくという途方のないものである限り、本物だ偽物だと考える必要があるでしょうか。本物は、今あなたの目の前のその人しかおらず、正確に把握することは不可能なのです。
すべての人に、すべての場面で共感することはできません。それでも、人の多面性と多様性を実感し、共感できる幅を広げていく努力が重要です。
それが対人関係を円滑にし、仕事や人生の大きな力となります。
実社会で役に立つ論理的思考力が育まれる
数学的論理性と、小説で育まれる論理性の違い
「論理的思考力」と聞くと、数学やプログラミングを思い浮かべ、小説とは無縁に思えるかもしれません。
一口に論理的思考力と言っても、その種類は多岐に渡ります。
数学で鍛えられる論理的思考力は、主に演繹的な思考を指します。与えられた前提から厳密な論理によって『正解』を導き出す能力です。この思考は、明確なルールに基づいた問題解決や、体系的な知識の構築に役立ちます。
一方、小説で鍛えられる論理的思考力は、類推や文脈理解といった、複雑で曖昧な状況を扱います。読者は、登場人物の行動や発言からその心理や動機を推測し、様々な情報を繋ぎ合わせ、仮説を立てる必要があります。これは、『納得解』を導き出す行為とも言えるかもしれません。
『納得解』とは、自分が納得でき、他人も納得させられる答えのことです。正解がない、答えがひとつではない問題について、自分を含めた多くの人が納得できる解答を導き出すことを指します。
現実社会では、絶対的な『正解』が存在しない事案が多くあります。特に人の感情が絡む問題では、正解がある方が珍しいでしょう。『納得解』を導き出す力が、正解のない実社会を生き抜くためには重要となります。
小説には、数学のように明確な、公式や定理は存在しません。登場人物たちの状況は頻繁に変化し、一見すると矛盾するような行動や選択に直面することも少なくありません。読者はページをめくりながら、登場人物たちの背景や関係性を紐解き、なぜそのような行動をとったのか、どのような結果が待ち受けているのかを推理していきます。
これは、まさに現実世界の人間関係と向き合う際に必要とされる思考プロセスと同じです。私たちは、日々様々な人と関わりながら、相手の言葉や行動の裏に隠された真意を理解しようと努めています。
人の言動を理解するには、帰納法的論理性が必要
人を理解するには、感情と行動とを、帰納法で結びつける能力が必要となります。
帰納法とは、複数の事例から共通点を導き出し結論を出すという、論理的思考法のことです。小説を通じて登場人物の行動に影響を与える感情的な側面を理解し、その事例を積み上げておくことが、実社会の人間関係でも、より深く理解するための論理の柱となります。
小説は「人間関係を読み解く力」のための参考書であり、問題集とも言えます。
小説は心理描写が得意な媒体です。そして、心の動きについてのヒントや答えが提示されることも少なくありません。人の心の動きを理解するための、論理的思考力を磨くトレーニングには最適です。
例えば、登場人物Aがとった不可解な行動があったとします。小説を読む中で、読者は過去の出来事や登場人物Bとの関係性、置かれている状況などを考慮し、Aの行動の理由を論理的に推測していきます。
「AはBに裏切られたと感じているからこそ、あんな行動に出たのだろう」 「Aは本当は優しい性格なのに、周囲の環境によって、やむを得ず冷酷な選択をしたのかもしれない」
このように、人物を深く理解しようと試みる過程で、「なぜ?」という疑問を持ち、限られた情報から論理的な思考を展開します。それがトレーニングとなり、隠された真意を見抜く力や、多面的な視点が育まれます。
論理的思考で自分自身を見つめなおす
他人の感情を推理するトレーニングは、自身の深層心理を理解するのにも役立ちます。
感情の理解とコントロールは自分のことでも難しいものです。自分のことだからこそ難しいともいえるかもしれません。感情の影響を受けている最中に、その影響の大きさにはなかなか気づけないでしょう。
人の決断は感情に左右されている物だと、強く認識することが重要です。小説を通して、感情的な判断をしている人たちを俯瞰することで、自分の思考の中に紛れる、感情の影響に気づきやすくなります。そうすれば、より慎重な判断をくだせるようになることでしょう。
感情の影響はとても大きいです。それに気づかず、自身の言動が左右されるとしたら、そんな人を周りは信頼してくれるでしょうか。
好きな人の言動は肯定的にとらえ、嫌いな人の言動は否定的にとらえてしまいがちですよね。
人から信頼を得るには、公平で一貫性のある言動が必要となります。小説が、そのための助けになります。
多様性を理解していろんな人とのコミュニケーションを円滑に
小説で触れられる多様な語彙や表現は、コミュニケーションを円滑にします。
異なる属性や、異なる年代の人とコミュニケーションを取るには、それぞれの背景に合わせた表現を理解することが重要です。そのための知識を得るには小説が最適です。
標準の枠からはみ出た、多様性を知ることの重要性
小説が持つメリットの一つが、多様な表現に触れることができる点です。
新聞やビジネス書で使われる表現は、現代的で標準的なものが中心です。それを学ぶことで、職場や公的な場でのコミュニケーションには役立ちますが、必ずしも日常的なやり取りや、感情を交えた会話には適していないことがあります。
いっぽう小説では、登場人物の年齢、性別、出身地、社会的地位、文化的背景など、様々な要素による語彙や表現の違いが描かれます。現代の標準語はもちろんのこと、それぞれの時代の流行り言葉やスラング、方言、特定の職業や趣味の言葉など、多岐にわたる表現が用いられます。
知らない言葉でも、漢字を見るだけで意味を推察することもできます。小説は自分で読むペースをコントロールしやすい媒体ですので、いったん本を置いて調べるためのハードルも低いです。
でも、小説には発音がわからないという弱点もあります。
円滑なコミュニケーションのためには、相手の言葉を正しく理解し、自分自身も相手に理解される言葉で話すことが極めて重要です。小説は、この能力を鍛えるのに効果的です。
自分らしさの表現力が磨かれる
ビジネス上の連絡や報告のための文章ならば、正確さと伝わりやすさが重視されるでしょう。LINEなどを使った友人とのやり取りであれば、短い文章が好まれるかもしれません。
ですがもし、文章に想いや感情を乗せたいと考えた時、ビジネスやLINE風の文章だけでは上手く伝えられません。
ここで、小説で学んだ表現力が力を発揮します。
小説には、登場人物の複雑な心情や、微妙な状況の変化が、巧みな言葉で表現されています。例えば、「悲しい」という感情一つをとっても、小説では「胸が締め付けられる」「心に穴が空いたよう」など、多様な表現が用いられます。これらの表現に触れることで、自分の感情をより正確に、より豊かに伝える表現を学べるのです。
また、小説は状況に応じた言葉の使い分けの例も豊富です。
同じ感情でも、上司に対して抑えた表現を使う場面や、親友に対して率直に吐露する場面など、関係性や場面に応じた表現の違いを知ることができます。この「言葉の使い分け」の技術は、日常生活でのコミュニケーションを豊かにする上で非常に重要です。
「言葉の使い分け」は、相手に自分のキャラクターや個性を効果的に伝える上でも大きな役割を果たします。
例えば、ユーモアさを加えたい人なら、文章に軽妙な言葉遊びを織り交ぜる。繊細な気遣いを表現したい人なら、観察眼を活かした表現を使ったりすることで、読み手が感じる「あなたらしさ」をプロデュースすることができます。
これが相手とのコミュニケーションを深め、信頼関係を深めるための助けになります。
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自己成長のための小説の読み方
小説を読むことは、ただの趣味や娯楽に留まらず、自己成長のための強力なツールになります。
しかし、その効果を引き出すためには、ただ漠然と読むのではなく、戦略的にアプローチすることが大切です。
ここでは、自己成長を促す効果的な小説の読み方をご紹介します。
ポイントは3つです。この後の段落で、詳しい説明と、そのための読み方を具体的に説明いたします。
1.物語に没入する:より深く物語に入り込むほど効果が高くなります。
2.繰り返し読む:記憶の定着と、理解の深化をを助けます。
3.アウトプットする:知識を定着させ、使いやすい形に変換します。
没入感を高めるための4つの鍵
- 主人公になりきる:「もし自分が主人公だったらどうするか」を意識して読みます。主人公以外でも良いのですが、最初は主人公がやりやすいです。主人公の心の動きを集中的に追い、同じように悩むことで、より強い没入感が得られます。
- 想像のための時間を取る:文字を追うだけでは深い没入感は得られません。読書の途中で一旦手を止め、登場人物たちの、文字で書かれていない心情を想像しながら読むのが効果的です。
- 集中できる環境づくり:集中することは重要なポイントです。静かで快適な読書スペースを確保しましょう。要注意なのはスマートフォンです。できれば目に見える範囲には置かない方が良いです。照明や椅子等を工夫し、自分なりのより良い読書空間を考えてみてください。
- 決まったタイミングでの読書:毎日同じタイミングでの読書を習慣化することで、スムーズに物語の世界に入り込むことができます。特に、就寝前の時間を読書にあてると、リラックス効果も得られやすいです。
没入感が高まるほど、登場人物に対する共感や物語からの学びも多くなるため、より充実した読書時間を過ごすことができるでしょう。
繰り返し読む
繰り返し読むことで、記憶の定着を強めます。また、繰り返す度に読み方を変えることで、理解が深まります。
小説に限ったことではありませんが、一度読んだくらいでは長い間覚えておくことは困難です。漠然としたストーリーの流れくらいは覚えていても、そこで得た知見を、生活に活かせる程度に保っておくことはほぼ不可能でしょう。
全体の繰り返し
- 1回目:まずは純粋に物語を楽しみましょう。主人公に没入することを優先するために集中して読みます。集中できる環境で、じっくり読むことをお勧めします。
- 2回目:1回目を読み終わったらすぐに読み直します。物語の大きな流れを再確認します。流し読みで、さっと見直す程度で問題ありません。
- 3回目:半年や1年ほど時間をあけてから読み直します。物語のテーマの深掘りや、主人公以外の人物に焦点をあてるなど、1回目とは違った視点で読むことを意識します。なにを学びたいかの課題を決めてから読むと効果的です。
全体を読み返すことで、登場人物の気持ちや、物語の背景にあるテーマがより明確に見えてきます。記憶の定着もはかれますので、それが日常生活に活かせる経験となります。
繰り返しには、オーディオブックの利用も効果的です。目で読むのとは違った刺激が得られますし、隙間時間を使えば効率的に繰り返すことができます。
読みながらの振り返り
集中する時間がとりにくい場合や、難しい本を読む際は、頻繁に振り返りながら読むことをお勧めします。
しっかり読むのは思っている以上に難しいです。昨日読んだ内容をはっきり覚えていられる人は少ないでしょう。それどころか、前のページに書かれていたことすらおぼろげになるのが人間です。
お勧めするのは、栞を2枚使って読む方法です。
前回読み終えたページと、前々回に本を置いたページに栞を挟んでおきます。読書を再開するときは、前々回読み終えたページから再度読み始め、さらっと復習してから新しいページに進みます。2枚目の栞を挟むページは、物語の節目などでもかまいません。流れを再確認してから読むことで、「なんだたっけ?」が減りますので物語に入り込みやすくなります。
重要だと思う場面だけでも、しっかり確認しながら読み進めましょう。難しい作品を読む場合は、ページをめくる前に、そのページに書かれていたことを再確認してから先に進むのも良いでしょう。
理解しながら読むって結構大変です。海外の名作など、ひとつの文章が長い作品を読んでいると、その一文の中でも頭がこんがらがってきます。
アウトプットする
小説で得た知識を、活かせる経験に変換するためには、アウトプットが重要なポイントです。
- 書く:感想や印象に残った台詞や場面をノートやブログに書き出します。書くことで頭の中の整理が進みますので、理解が深まります。
- 話す:小説を読んで考えたことを、積極的に人に話しましょう。話すのは書くより難しいです。スピード感が必要なので、理解が十分に進んでいないとスムーズには話せません。先に「書く」をしておくとかなり話しやすくなります。話すのメリットは、相手の反応から新しい気づきを得られることがある点です。
アウトプットは記憶の定着にもかなり効果的ですので、どちらかだけでも取り入れて頂きたいです。
小説は娯楽として楽しむだけでなく、自己成長のためのツールとして活用することができます。これらの方法を実践することで、実生活でも活かせる経験が得られるでしょう。自分に合った読み方を見つけて、継続的に取り組んでいくことが、成長に繋がります。
小説の世界がもっと楽しく、もっと深いものになっていくでしょう。
まとめ~小説がもたらす成長の力
小説を読む意味は、娯楽的な楽しみだけではありません。自己成長の大きな力にもなるのです。
小説の魅力は、登場人物と一緒に物語を体験し、感情を理解しようとする努力から生まれます。共感力を養い、論理的思考力を磨き、多面的な知識を得ることで、仕事や人間関係においても大きな成果を得ることができるのです。
読み方を意識することで、その効果をさらに引き出せます。登場人物になりきる、繰り返し読む、アウトプットするなどの方法を取り入れることで、理解と記憶の定着が深まります。そして、あなたの人生を豊かにし、現実社会での成長に繋がるのです。
読書がみなさんの成長の助けとなることを願っています。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
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